1904年を最後にオリンピックの競技種目を外れ、今回のリオオリンピックで112年振りに復活しましたが、優勝争いはヘンリック・ステンソンとジャスティン・ローズの一騎打ちとなり、互いに譲らず勝負は最終日後半戦までもつれ込む展開と思われました。
まずは激闘の様子を
12番ホールはこの日、オリンピックコースで最も難しい514ydのパー4で、ジャスティン・ローズがティーショットを隣のホールに外します。
このまま崩れるかと思いきや次の第2打をしっかりとグリーン近くの花道まで持っていき、このホールをパーとします。
しかし安定性に欠けるドライバーを不安に思ったのか、続く13番479ydのパー4をアイアンでティーショットするも残り195yのロングショットをミスしてバンカーに落としてしまうローズ。
結局このホール、ローズはボギーとしステンソン15アンダー、ローズ14アンダーとなります。
このとき先に16番ホールでバーディーを取ったマット・クーチャーは12アンダーに。
そして14番ホールでは反対にステンソンがボギーでスコアを落とします。
さらに17番ホールではクーチャーが連続バーディーで13アンダーと2人を猛追。
この段階でジャスティン・ローズ14アンダー、ヘンリック・ステンソン14アンダー、マット・クーチャー13アンダーと、いつの間にか一騎打ちから三つ巴の展開となり最後まで目が離せない展開になりました。
15番ホールでローズが勝負に出る
15番412yパー4でいまいち方向性の悪いドライバーをあえて選択し、フェアウェイ右サイドにつけます。
反対にステンソンはアイアンで刻むものの、2打目をダフってしまいパーオンできません。
ローズは2打目をピン2mにつけバーディー(15アンダー)。
ジャスティン・ローズ15アンダー、ヘンリック・ステンソン14アンダー(ともに15番終了時)、マット・クーチャー13アンダー(ホールアウト)となります。
この段階でメダルは上記3名でほぼ確定しました。あとは何色になるかです。
ステンソンも負けじと取り返す
16番ホールでは今度はステンソンが2打目をピンそば1mにつけバーディーを取り15アンダーで首位に並びます。
17番ホールではお互い譲らず15アンダーのまま最終18ホールへ。
運命の最終ホール
ティーショットはお互い緊張しているのかフェアウェイ右サイドのブッシュぎりぎりに。
2打目は両者ともグリーン手前(ステンソン51yd、ローズ39yd)と高位置に置く。
残すは寄せ勝負に。
先に打つのはステンソン。これまでアプローチが絶好調なだけに期待が高まるも、バックスピンが効きすぎて残り10yを残す。
これを見たローズは勝負に出てピンそば1ydのスーパーショットを出す。
最後のパットを見事に沈め、16アンダーで金メダルはジャスティン・ローズの手中に収まりました。
ジャスティン・ローズという人物
見事金メダルに輝いたジャスティン・ローズとはどんな人物なのでしょうか?
まずはスタッツから。
- 世界ランキング 12位
- 平均飛距離 19位(302.3yd)
- 平均パット数 99位(1.775)
- パーオン率 33位(68.22%)
世界ランキング12位にしては主なスタッツはそこまで良くありません。
少し波のある選手のようです。
ツアー通算勝利数は7勝、187cmの36歳です。
出身地は南アフリカですがその後ロンドンに移住、国籍はイングランドです。
生後11ヶ月でゴルフクラブを握り、若干17歳で全英オープンに出場しいきなりの4位入賞。
そして2013年の全米オープンで初のメジャーを制覇しました。
今回のオリンピックでは初日の4番ホールでホールインワンをするなど、やっぱり持ってる人は何かが違いますね!
112年振りの五輪でのゴルフを観終えて
いや~、とても見ごたえのある4日間でした。
当初は「賞金が出ない」ことで緊張感のない4日間になるのでは?と思いましたがとんでもない!
特に最終日の後半9ホールはいつものツアーよりもピリピリしている感じで、その証拠に最終組とその前の組は1ホール以上差がついていました。
通常のツアーでは予選を通ればとりあえず賞金ゲット!という雰囲気と、もし優勝争いから外れても少なからず賞金が出ますが、オリンピックでは3位の入賞しないと全く意味がありません。
また国同士の戦いという意味でも、ゴルフ発祥の国イングランド代表ということもあり、絶対に負けられない戦いであったのではないでしょうか。
これを機に次の東京オリンピックでは上位ランカーがこぞって参加してくれるとさらに盛り上がりますね^^
ジャスティン・ローズさん、金メダルおめでとうございます!